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旧王子製紙製品倉庫 浜松市春野町

1889(明治22)年に日本で初めての木材パルプ工場が気田(けた)(現:天竜区春野町気田)に建設された。気田が選ばれた理由としては、原料となるモミやツガの原生林があったことや、材料や製品の運搬に便利な気田川が近くにあったこと、そして、その気田川の水力を活用できたことなどが挙げられる。

1910(明治43)年に苫小牧工場が建設されるまで、気田工場は王子製紙の主力であり、最盛期には300名以上もの従業員がいたが、原木をほとんど伐採し尽くしてしまったため、1923(大正12)年に閉鎖となった。

工場閉鎖後、水路と工場敷地の一部は気多村に寄付され、1棟1棟と失われていった。そんな中、この製品倉庫はほぼ完全な姿で残され、その後、学校の講堂や図書室、農業協同組合の事務所などを経て、1999(平成11)年から木材パルプ資料館として公開されていた。しかし、それも2011(平成23)年3月をもって閉鎖された。

製品倉庫前には「木材パルプ発祥之地碑」が建てられている。(はままつ情報BOXより抜粋)

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コメント: 2
  • #1

    木下博美 (水曜日, 12 7月 2023 16:26)

    五十数年前、当時の気多中学校の卓球部に所属していた私はこの建物内で部活をしていました、木製の床が建設当時のままだったのか、卓球をするのにはふさわしくないと思われるほどでこぼこしていた記憶が有ります。

  • #2

    大杉 哲広 ベッドスプレッドハウス (水曜日, 12 7月 2023 17:51)

    歴史のある建造物で卓球ができることがとても素敵です。たぶん当時は人も多く、豊かな町並みであったろうと想像されます。建物は歴史を感じさせながら周囲の風景に同化していました。春野町は自然豊かで、水もきれいで とても風光明媚なところです。