中央山岳地帯の西部に位置するリムザン地方は緑と大自然と清潔な天然水に恵まれて、代々の優秀な牧羊農家が、日本の寝具に適した軽くて弾力性のあるウールを産出しています。
シャロレー種 Charollais
テクセル種 Texel
この地方の羊毛はバルキー性に富み、クリンプスが強く、繊維が太く、夾雑物が少なく、
敷ふとん用に適しています。
*バルキー性 =綿のカサ高と圧縮回復の強さ
*クリンプ=羊毛の縮れ、コイル状になっていて自然の弾力性を持ち縮れの間に空気層を
作ります。
(衣料用の羊毛は逆に羊毛の細さ、長さ、柔らかさが求められ、オーストラリアのメリノ種は品種改良によって大柄で全身が毛でおおわれ、細くて長い羊毛が特徴です。産地や羊の品種によって違いが有ります。)
その中から検品・選別・汚れの少ないものを手作業で選別します。
特に寝具として敷いて使いますので繊維強力の確認を充分行います。
フランスからベルギー洗毛工場に送られて、特殊な解毛(開毛)機によって、フェルト化している房を柔らかくほぐし、からみ合った毛の内部に入り込んだ砂や夾雑物を洗う前に軽く除去します。そうすることで、洗浄液(お湯や洗剤)が、房の中までしみ込んで、より綺麗に洗うことができます。
二回洗浄で汚れ、夾雑物を除去し、厳しい金属検査を受けながら、ゆっくりとすすいで中性を
維持します。
(*中性は水道水の様に無害です。 酸性やアルカリ性は身体の皮脂やタンパク質を侵すという特性があります。そのため、中性は酸性やアルカリ性と比べて身体に優しいです。)
洗浄後の油脂分、不純物の検査
酸素を使用しスケールの先端のトゲの部分を丸みをおびるように加工処理を行い、通気性が有る特殊フィルムでコーティングします。
この方法で加工されたウールは、ファイバーの損傷が少なく(ダストの発生)吸湿発散などの、ウールの性質を保っています。ウールのフェルト性(湿らせて、こすり合わせる、熱を加えると固まる)が起こりにくくなります。
英国PPT社の酸素系オキシデーションで防縮加工をし、通気性のあるディランポリマーをフィルム状に付着させる技術です。
加工が終了したウールは、ウールビン(加工後のウールを落ちつかせる部屋)で24~48時間
置かれ、温度をさまし、ウールが自分の力で呼吸できる自然の状態に戻します。
こうすることでウール本来の機能を損なうことなく日本へ出荷します。
このように加工されたウールは、
1.寝装品用に最も適したウールであることを証明するファイングレードウール基準
2.有害な化学物質が含まれていないことを証明するエコテックス®スタンダード100
に適合しています。
寝具の中わた用ウール原料の羊毛の生産からウールわたの加工までを、ファイングレードウールクラブが設定した品質基準(通常の羊毛原料では管理しない、清浄度、pH、油脂分、弾力性などを含めています。)で一貫して管理し、(一財)日本繊維製品品質技術センターが検査を実施しています。
この基準は寝装品用に最も適したウールであることを証明します。
日本の安全基準をはるかに超える、350種以上の有害物質を対象とした世界最高水準の安全な
繊維製品の証として、100ヶ国以上の取引や消費の際の大切な指標となっています。
この基準は素材や製品に有害な化学物質が含まれていないことを証明します。
さらにその中でもClass-1は最も厳しい、乳幼児が口に含んでも無害であることを証明します。
・ウールの特性を保っています。
誤った洗濯・乾燥方法がウールのフェルト性で吹き出し、フェルト化(わたが固まる)、縮みの原因になります。
【お洗濯で濡れた状態のご注意】
・ウールの臭いが強く感じられることがございます。
・ウールわたにかすかに含まれる植物性きょう雑物が見えやすくなります。
しっかりと自然乾燥していただきますと通常にもどります。
ウールは1本の毛が非常に複雑な構造で湿気、空気を奥深くまで吸収します。
ウールの臭いは乾燥しているときはほとんど感じられません。
洗濯時の濡れた状態で、毛の奥深くに本来持っている臭いが出現します。
適切なお洗濯方法をご利用ください。詳しくは>>