メリノ種の羊は、主に「オーストラリア」「ニュージーランド」「フランス」で育てられています。オーストラリアは、メリノウール全体の中でも、生産量が一番多く、全体の40%ほどを占めていると言われています。
オーストラリアで飼育されるのはほとんどがアパレル用のメリノ種です。スペイン・メリノ(Spanish Merino)を交配に交配を重ね、オーストラリアの気候風土、環境によく適応できるようにしています。アパレル用の糸や生地を作るための羊毛原料なので、品質の均一化が求められます。
オーストラリアは羊毛大国でウールの品質の均一化、品質管理や各種ルールを国を挙げ行っています。そのためオーストラリア・メリノは特に優れており、あらゆる羊の中で最も白く、最も細く、かつ捲縮が多い。しかも、長くて丈夫で、しなやかで、衣料用に最も適したオーストラリア・メリノは羊の芸術的品種といえます。
美しい白さ 3,000種もあるとされる羊全体の中でも特に白く美しいと評価されています。
毛質が丈夫で、耐久性を持ちます。
繊維が細く、柔らかさがあります。ウール全体の中でも特段に細く、しなやかです。
捲縮が強いので、弾力性とふんわりとした仕上がりになります。
保温性に優れている
繊維の捲縮が強いことで、空気をよりよく含み温かい熱気を逃しません。断熱性に優れているので、夏は涼しく冬は暖かい特徴があります。
オーストラリアの冬は比較的短く、零度以下にはなりません。
そのため牧場に緑の生きた草がはえてる期間が長いため、枯れた草や牧草のなどのワラ(きょう雑物)が羊の毛につきにくいです。洗い上がったウールは大小のふっくらした固まりになっています。これをカード機にかけて繊維1本1本にほぐし繊維の長さを平行に並べたロープ状の繊維の束(スライバー)にします。この間で残った夾雑物が取り除かれます。(梳毛ウール)
さらにその梳毛ウール原料をミックスして、均一な柔らかさになるように、原料をしっかりとほぐします。再度カード機にかけて繊維1本1本にほぐし繊維の長さを平行に並べたロープ状の繊維の束(スライバー)にします。
このように加工されたウールはオーストラリア・メリノウールの特徴を持って、白く、きょう雑物の付着がほとんどありません。