クリンプスが弾力性を生み、しわになりにくくなります。
クリンプスで糸にふくらみができ、そのふくらみの間に空気を含みます。
スケールは湿度が多いと開き=水分を吸収し湿度が少ないと閉じ=水分吸収を防ぐこの作用で
冬は暖かく、夏はさらっとして涼しく感じます。
水分を含むとスケールが閉じ、この状態で毛をこする(こねる)とフェルト化して毛が
固まります。
そのため洗濯後脱水したまま放置しり、タンブラー乾燥したりすると縮む原因となります。
毛玉になるのもこのためです。
【ウールは夏涼しく、冬暖かい繊維】
ウールは、1本1本の繊維がくるくる縮れています。クリンプと呼ばれるこの縮れのおかげで、ウール製品は、約60%もの空気を含んでいるのです。乾いた空気は、断熱性のもっとも高い物質。だから、ウールの衣服を着ていると、冬は暖かく、夏は涼しく過ごすことができます。
合繊のような吸湿性の低い繊維だと、いくら空気を含ませるようにつくっても、ウールのようなふっくらした風合いや断熱効果は、あまり期待できないのです。
(ウールマークミニ事典より抜粋)
【ウールは優しい天然素材】
たとえば赤ちゃんのやわ肌を、ふっくらとあたたかく包み込むのに最適な素材といえば、
やっぱりウール。
それは、ウールが自然の恵みをたっぷりもって生まれた天然繊維だから。
生きている繊維だからこそ、繊維自身が呼吸していたり、湿気などをうまく調節する機能を
もっていて、やさしく心地よい肌ざわりを生みだしてくれるのです。
ケンブリッジ大学では、ウールのやさしさが未熟児の生育を早めるといった研究結果を発表しています。
赤ちゃんの産着やご高齢の方のウェアや寝具にウールを選んであげたくなるのも、かけがえの
ない『やさしさ』からなのですね
(ウールマークミニ事典より抜粋)
【生まれながらの抗菌・消臭繊維】
人間や動物の皮膚は、ウイルスや細菌などが侵入してくると、それを無害で無毒なものにする
免疫機能をもっています。
ウールとは、もともと羊の皮膚が変形して生まれたもの。最近の研究によって、ウールにも、
羊の生命を守るための免疫機能が備わっていることが
わかってきました。生まれながらにして細菌に対する抗菌機能や消臭機能をもっている天然繊維=ウール。直接肌に触れる肌着や寝具などにぴったりの素材といえそうですね。
(ウールマークミニ事典より抜粋)
羊毛は繊維素材の中でも、燃えにくい素材として、昔から軍服、警察制服、消防士、学生服など肌への保護用素材として利用され、現代では宇宙飛行士、レスキュー隊、F-1ドライバーなど、炎にさらされる危険性の高い人々にも使用されることがあります。
ポリエステル/アクリルは、おおよそ240~300度で溶解し、肌に付着すると大火傷をします。
羊毛の発火温度は600度近くと燃えにくく、部分的に燃えても黒く焦げてサラサラの灰になり、それ以上燃え広がらず、溶けないので火傷も起こりにくく、有害物質の発生も少ないのです。